1.高血圧とは

収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg未満、拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg未満のときは正常です。このいずれかが上回っていれば、高血圧です。

血圧が高くても特に症状は現れません。症状が現れないのにもかかわらず、からだの中では知らず知らずのうちに、高血圧の悪影響がじわじわと広がっていきます。

高血圧のときには、血管の壁に強い圧力がかかっているので、それを治療せずにいると、血管が傷めつけられて動脈硬化が進行していきます。また心臓では心肥大が進んでいきます。

心肥大とは、心臓、特に心室の壁の厚みが増した状態のことです。心臓そのものが大きいときには心拡大といいます。

拡大はあくまでも全体の大きさですから、大きくてかつ壁が厚い場合は心拡大および心肥大の状態ということになります。

心拡大になると心臓の壁が薄くなり収縮力が弱くなります。ほとんど症状のないものから、動けないほどの重症なもの、突然死するものまでさまざまです。

軽度の場合、動悸、息切れがあり、走ったり階段を上がったりすると息切れ、呼吸困難がある。呼吸がぜいぜいする。咳がでやすい。足がむくむ。などの症状があります。

心肥大になると、心拡大と同じように息切れをおこしやすくなったり脈が速くなったりします。その後に血圧が急激に高くなったり、頭痛をおこしたりもします。

心筋梗塞、心不全、不整脈などを併発する可能性があるため、高血圧の人は注意をする必要があります。

高血圧が長期間続く、または極端に高くなってくると、脳梗塞腎不全眼底出血を引き起こすこともあります。

2.高血圧の予防

血圧は、腎臓や神経系、内分泌系、血管内皮からの物質など、多くの因子によって調整されています。

日常的には食塩の摂取に気を付けることが重要です。

塩分をとり過ぎると血圧が高くなります。

その理屈は、塩分の過剰摂取によって血中の塩分濃度は高くなる、しかし、からだはそれを防ぐために、細胞の中の水分を血液に移行させて塩分濃度を薄めようとする、その結果、血液の量が増えることになります。その結果、血圧の上昇を招来するというわけです。

また、塩分のとり過ぎは、血管を収縮させるホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン)の反応を高めるので、血圧を高くします。ですから、高血圧の予防・治療には、減塩が第一です。

日本高血圧学会のガイドラインでは、1日当たりの塩分(食塩)摂取量の目標を「6g未満」と設定しています。同時に「より少なくすることが理想」ともしています。

塩分を減らす工夫として

・しょうゆやソースより、酢やレモンやユズ、香辛料、胡麻などで香りづけ・味付けをする

天然だし(昆布、シイタケ、かつおだしなど)を効かせ、しょうゆや塩を減らす

・ラーメンやそば、うどんの汁は全部飲まない

薄味に少しずつ慣れるようにする

塩分の摂取量を意識することが効果的です。

カリウムには、腎臓から余分な塩分(ナトリウム)を排出する働きがあります。

マグネシウムは、その働きを助けます。

カリウムは野菜果物海藻類豆類などに多く含まれていますので、積極的に食べるようにしましょう。

※ WHOでは、世界中の人の食塩摂取目標を1日5グラムとしています。

米国の心血管疾患の予防のためのガイドラインでは、

塩分の最大摂取量が1日3.8~6.0グラムとしています。

食生活全体にいえることですが、暴飲暴食や不規則な食事をいけません。自身の食事を見直してみましょう。知らず知らず偏食になっている、ということもあります。

また、意外なほど間食をしている、ということもあります。

肥満(特に内臓脂肪型肥満)の方は、それを解消することが肝要です。

個人差がありますが、減量によって血圧を低下させる効果がみられます。

血圧は常に変動しています。通常は朝の目覚めとともに上昇し、日中は高く、夜間・睡眠中は低くなります。また、冬は夏より高くなります。

冬場の注意として、起床時に部屋が寒いと急激に血圧が上昇しがちです。

入浴のときには、脱衣所や浴室が寒いと血圧は上昇し、入浴中は血圧が低下します。変動が大きくなります。

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、日本人は50代の3人に1人は高血圧です。加齢とともに、血圧は上がっていく傾向にありますが、食事に気を付け、適度な運動をすることによって予防することができます。

手軽なのがウォーキングです。

当サイトの『健康ブログ』ウォーキングの科学をご参照ください。